朝散歩がシニアのこころと体に与える効果

コラム

・朝散歩を1日の始まりとして習慣化すると、心身ともに健康になります。
・15分~30分の朝散歩は、体を動かすということに加え日光を浴びてセロトニンを増やすのに最善の方法です。
・決まった時間に朝散歩をすると、夜の睡眠にも良い影響を与え、寝起きも良くなります。

1日の始まりは朝散歩から

これから、具体的にあなたの1日の生活の質を高め、健康な体と精神的な安定が得られる朝散歩についてお話ししていきます。

頭であれこれ考えるような方法ではないので、誰にでも実行できます。

習慣化するまでの時間は人によって違ってきますが、実行していけば、必ずあなたの一日の生活の質が改善されます。
以前よりずっと、充実した生活が送れるようになります。

実際に私も、退職してからは、朝の時間を有効利用して朝散歩をはじめ3か月たちましたが、体も軽くなり、だるさもあまり感じなくなりました。
物事に集中できるようになってきていると思います。

うつっぽかった精神状態も、少しづつですが良くなってきています。
朝散歩のいくつかの具体的方法について、紹介していこうと思いますので、是非実行していただきたいと思います。

「朝散歩」と言われて、それくらい知っているよ、という方も結構いらっしゃると思います。

でも、あなたは実際に実行されていますか?
知識だけで止まっているのではないでしょうか?
実際挑戦してみたが、三日坊主で終わっていませんか?
1日どのくらいの距離をどのくらいの時間で歩けば効果があるかご存じですか?

専門家(主に医者)によっても、いろいろな方法が紹介されていて、どれが一番自分に合っているのだろうと、逆に迷ってしまい、実行に移せないでいる人も多いのではないでしょうか。

ここでは、シンプルに朝散歩を実践する方法についてお話しします。
なぜ、効果があるかの科学的根拠も一応参考までに書こうと思います。(あくまでも専門家の意見を参考にします)

朝散歩が心と体に与える好影響について

シニアの年代になってくると、結構早く目覚める方もいらっしゃいますが、朝散歩を毎日の日課にすると、早朝覚醒の割合が少なくなったという方も多いようです。

朝散歩をすると、自然に太陽の光を浴びる環境におかれるようになります。
南側に寝室がある場合は、カーテンはなるだけ開けて寝たほうが、より日の光をあびる状態を強く感じることができます。

太陽の光が入ってこない寝室ならば、ベッドや布団から出て、家の外あるいはベランダに出て光をあびて深呼吸すると良いでしょう。

まず、この太陽の光を浴びるということがとても脳に良い効果をもたらします。
「セロトニン」という言葉をきいたことがある人も多いでしょう。
頭すなわち脳にとって、ものすごい効果をもたらす脳内物質です。

脳の指揮者とも呼ばれるセロトニンがいなかったら演奏がめちゃくちゃになります。

ドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンを調整する役割を持っています。
「ドーパミン」は「快感や多幸感を得る」「意欲を作ったり感じたりする」、「運動調節に関連する」といった機能を担う脳内ホルモンのひとつです。

「ノルアドレナリン」は脳を目覚めさせ、判断力、集中力を高めます。
ノルアドレナリンが過剰に分泌されたときに、それを抑えて精神状態を鎮めるのがセロトニンです。

なので朝散歩によって分泌されるセロトニンは抗ストレス作用を持ち、怒り、恐怖と言った不安を鎮めて、感情を安定させる働きがあります。

「アドレナリン」は様々なストレス反応の中心的な役割を果たしています。
人間は急激なストレス状態に陥ると、戦うか逃げるかの選択をしなければなりません。

「戦う」と「逃げる」に共通するのは強い興奮状態を必要とするということです。
アドレナリンの役割は、運動器官への血液供給を増大させることで、早く走ることができたり、激しい運動をすることを可能にします。
痛みを一時的に感じなくさせることも出来ます。

セロトニンはこれら3つのホルモンのバランスを上手にとることができるので、太陽の光を浴びながら散歩をすることで、心もからだも活性化できるのです。

また、ビタミンDが太陽の光を浴びることによって増えます。
ビタミンDは血液中のカルシウムやリンの濃度を正常に保つ役割があります。
また、強い骨を作るのに必要なカルシウムを体内に吸収するのを助けます。
太陽の光を浴びるとなんと体内で合成されるのです。

ビタミンDはサバ、イワシ、マグロなどの魚油にも少量含まれているので、あわせて、朝食で摂るのもいいでしょう。

朝散歩の方法

季節によって、日の出の時間は変わってきます。
夏と冬とでは1時間以上開きがあるので、それに合わせるのが理想的ですが、あまりとらわれすぎると、逆にストレスになるので、もし退職されたシニアの方で時間があるという方は、太陽が昇ってからだいたい30分くらいたってから散歩を始めるとよいでしょう。

散歩をするときの服装ですが、季節によって当然変わるので、自分なりに調整してみてください。

夏場は歩くと朝でも結構汗をかくので、吸水性の良い下着に薄手のトレーニングウェアを選ぶとよいでしょう。冬はかなり冷え込むこともあるので、厚手のトレーナーの上にワークマンで売っている空気ベストのようなものを着るとよいでしょう。

今は、ヒートテックの下着もあるので、かなり寒さを和らげてくれます。
それから、散歩を始める前は水分をまず補給してください。

朝は寝ている間に汗をかくので、血液がドロドロになっています。
それを正常にするためにも水を飲むことはとても重要です。
できれば携帯のボトルに水を入れて歩きながら適宜飲んでください。

水分が不足すると、脱水状態になり、 熱中症、脳梗塞、心筋梗塞など、色々な健康へのリスクが発生します。

特にシニアになると筋肉の量が減ってきているので脂肪の割合が多くなり体の中の水分の割合が少なくなります。なので、水分はやはり必要不可欠です。

肝心の散歩をする時間ですが、散歩初心者の方は、まず15分~30分間歩いてみましょう。
起きてから、いきなり歩きだすのではなく、軽いストレッチをしてからにします。
また、十分水分を取ったり、軽くバナナなどの軽いものを食べていくと途中バテたりしません。

最初は15分を目安にして、最終的には30分を目指します。
特に、精神的にうつっぽいという方は最初から30分を目指したほうが効果が表れるのが早いです。

それだけ太陽の光を浴びセロトニンの量がより増えるので、うつの早期改善にもつながります。

最初から30分を超えると、セロトニン神経が逆にダメージをうけるので、やはりしばらくは30分を目標にしたほうが良いです。

日ごろから筋力トレーニングなど運動習慣がある方は、ロングウォーキング(1時間以上)に挑戦しても良いと思います。

その際はやはりずっと太陽の光を浴び続けることがないようにところどころ日陰のあるコースを選びましょう。

私は、近くに一周400mのコースが設定されている公園があるので、家からそこまで5分ぐらい歩いていき、それからそのコース5周します、そして帰宅するというコースが日課です。
これでも、2.5kmありますので、少し早歩きでちょうど30分になります。

または、住宅街の日の当たるコースを色々変えて散歩しています。
毎日同じコースだとやはり飽きがきますからね。

それから大事なのは、歩き方です。できればちょっとした速歩が良いです。
あまり「速く」を意識するとやはり足を痛めたりするので、ふだんの歩きより若干速めといったところがおすすめです。

歩くときは、脚を前に出しかかとから着地し、つま先で蹴って押し出すような感じで歩くと効果的です。

帰宅したらまた簡単なクールダウンのためのストレッチをしましょう。
大事なことを言うのを忘れていました。

朝食はいつとるの?歩く前それとも後?

これは様々な意見がありますが、散歩したあとに食事をとるとダイエット効果が期待されるようです。
逆に散歩する前に食事をとると今の体型(スタイル)を維持できるそうです。

と言っても、食事をしてからすぐに歩くのは消化に悪いので、30分くらい開けてから散歩しましょう。

朝散歩が睡眠に与える影響

最後に、朝散歩が睡眠に及ぼす影響について少しお話したいと思います。

夜なかなか寝付けない、睡眠の質が悪いなどの悩みをもった人は結構多いですね。

ここでも、朝散歩の好影響が期待できます。

人間には体内時計というものが備わっていて(勿論脳にですが)24時間20分が1日となります。
太陽の光を浴びた時点で、その体内時計がリセットされ、リセット後14~16時間後に眠気がでます。

つまり8時に散歩をすると夜の10時から12時の間がちょうどよい就寝時間になるわけです。
20分はうまく微調整して、やればいい話ですが、あまり気にしなくてもよいと思います。

朝9時に散歩をすると夜11時から翌25:00に眠気がでるというわけです。

この辺りの、情報も頭に入れて、1日の始まりとして朝散歩を実践していただけたら本当に、心もからだも健康になると思います。

私の3か月の実践の結果をもとにお話ししましたが、みなさんも是非実践してみてください。

私は医者ではないので断言はできませんが、朝散歩のもたらす効果は大きいと、自分自身痛感しています。

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